株式会社籠田工務店

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会長の想い

木について考えていきます。(19)

#会長の想い

2欅一厘挿し.JPG里山用材(木材)利用について(4)

 地元の木は地域の風土にあった住宅の材料としては最高の素材です。在来工法とハウスメーカーの違いはまずKD材でない、金物はビス締め工法でない、合板の使用がすくない、接着剤使用の量がだんぜん少ないなど、自然の素材を主としています。 在来工法は自然の素材、木を自然に乾燥させ使用します。木材をゆっくり自然に乾燥させることにより、それぞれ木の持つ脂身を失わず、木の性質である香りや粘りが保たれ、住宅造りとして最高の素材です。  たとえば栗や欅はアクが強く水や腐りに強く、栗は土台によく使われます。 桧は水や腐りにも強さを発揮しますが、木の持つ高級感の香りも人気で優しい木目を持ち、木材では皇女様とも言えます。長野県の木曽桧はまさにその通りです。  欅は香りは薄いですが、硬さと他の木よりたくましい木目を持ち、木の殿様とも言えます。 又赤松は持ち前の優雅な姿を立ち木で見せ、特有のヤニの成分は古くなっても艶を出し木の温かみを感じます。杉は葉がお線香の材料として昔から使われ仏事にはなくてはならない木となり、養分には消臭効果があり、トイレ、押入、クローゼットなどに使われ衣類に付く虫の害から守る性質もあります。 椹(さわら)は水に強く加工も容易で、風呂桶や漬物桶に使われます。 又、キハダの皮は薬になり漢方薬等で使われています、それぞれ特有の性質、養分を持ち木は生きています。木は、移築や古民家などがそうですが、二回目、三回目の再生住宅他、カフェ、居酒屋など住宅の他、店舗、民泊などにも喜ばれます。 又20年に一度の伊勢神宮の神殿に使われた木曽の桧は、解体された後太鼓橋の補修の材として使われ、橋に使われた桧は40年後には箸や小物入れなどに春慶塗をされ、立派な器として再度立場を変えて生き続けます。このように無理やり乾燥させない木は、それぞれの用途で役目を果たし家や器となり生き続けます。                        ・                一方、KD材は木としての養分を全て抜かれ、木のミイラとなっています。KD材を使った住宅は木の成分が何も無く強度もない住宅となります。地元、里山の材木こそが、郷土に合った本物の素材である事は確かです。正しい木の生かし方、使い方を教え伝えるのが在来工法です。この在来工法により、里山、ふるさと再生事業として活躍できる地元大工と地元里山をタイアップさせることが大事かと思います。               ・                       

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